<サポステよこて>では、利用者のレベルに応じた様々な支援セミナーを実施しております。その中で、就職可能なレベルに到達した人を対象に、職場見学や職場体験活動への参加を必須としています。これは、当活動に実体験が、利用者本人の自己理解や職業適性への理解を深めることにつながり、職場とのミスマッチを防ぐことにもなるからです。
実際に、この活動に参加し就職した卒業生は、期限付き雇用から正職員に採用される方も多く、少なからぬ効果が発揮されています。

職場見学・職場体験について(受け入れのお願い)

できれば土日を入れて2週間、実質10日間の職場体験が必要と考えています。1日4時間から8時間の勤務を想定していますが、詳細については協議の上お願いします。

企業主連携懇談会の開催について

卒業生の多くが職場見学や職場体験を経験し採用されています。卒業生が勤務する企業主の方々から、企業が求める人材や若者を取り巻く様々な課題等についての話題を提供していただき、連携をいっそう深めていきたいと考えます。


 

毎年、企業経営のトップの任に当たられている方々をお招きして開催している<企業懇談会も第3回となりました。今回は、これまでに話し合われた1回目、2回目を基にしながら、将来の秋田を担う若い人材をどう確保し、またどのように育成していくのかについて、【企業における人材確保の手法とサポステの果たす役割】をテーマに、企業を代表して出席いただいた方々から話を伺いました。

 

<第3回 企業懇談会>

主  催: 秋田県南若者サポートステーションよこて

実施日時: 令和元年10月16日(水)
午後2時~4時

実施場所: 秋田県立近代美術館 6階研修室

参加企業: 横手市、大仙市の各企業10社

ファシリテーター:(株)あきた総研 代表取締役 須田紘彬 様

テーマ:「企業における人材確保の手法とサポステの果たす役割」

 

【話題としたポイント】

        A 企業における人手不足について

        B 無業者の雇用とサポステへの期待

 

【企業の代表者からのご意見や提供された話題(抜粋)】

A-①若手の応募や離職状況について

ア.いくつかの企業では、若手あるいは学卒者の応募が少なく、また中途採用にも困難な面のあることが課題となっている。
イ.若手の離職が目立ってきていることに危機感を抱いている。
ウ.仕事上必要とされる有資格者の確保が困難な状況だ。
エ.人手不足のために省力化を進めると、職場内でのコミュニケーション不足につながってしまう。
などの感想、意見が出され、若い人材をどのように引き寄せ、社内で育成しようとしているのかを知ることができました。

 

A-②人手不足に対処する工夫について

ア.県で行っているAターンフェアに参加するなど、県外から人を呼ぶことで企業を守っていきたい。
イ.キャリアアップ・ステップアップができる社内体制や各種休暇制度および研修制度を検討・実施中。
ウ.学卒者向けの企業説明会に参加するだけではなく、出前講座で学校に出向き、製品を持ち込んでPRしている。
エ.女性が活躍する姿をアピールしたり、将来を担う子供たちと一緒にやれることはなにかを模索することで、地域に深く根差し貢献する企業としての姿勢を見せたい。
オ.社員間とくに上司、部下の間のコミュニケーションの雰囲気をつくるように努力している。
などのお話がありました。どの企業も社外に対する企業の効果的PRに注力しつつ、社内にあっては、勤務体制の整備やステップアップにつながる研修制度の構築と実施に取り組み、若者が魅力ある企業として選択し、かつ人材として定着できるように様々な工夫を凝らしていることがわかりました。

 

B-①職場環境の整備について

ア.社員がみんなで助け合いサポートし合う形ができあがっている。
イ.利用しやすい休暇制度をつくるなど、様々な要望に対応している。
ウ.福利厚生に力を入れている。
エ.本人のバックグランドをきちんと理解し、作業を分解して仕事ができるように、教育する人のスキルを重視している。

オ.社内での理解を得るために、サポステや支援を受けている方々の事前のPRがもっと必要ではないか。などの報告や意見が出されました。

多様な人材がその能力を生かして、多様な内容と時間で働くことができるように、サポートステーションとして、さらに企業に働きかけていきたいと考えています。

 

B-②サポステに対する期待

ア.サポステも支援者側として、企業が必ずしも見抜けないところや対応が困難なケースに寄り添った体制が欲しい。
イ.就職後の支援の形が見えず、活動内容が企業に伝わっていない。
ウ.就職決定をスタートラインに位置付けるための概念を取り入れるべきだ。

 

就職に向けた活動の中に、事前に企業に対し伝えておくべき情報の共有化を進めるための具体的な実行策を早急に検討していきたいと考えます。

 

【まとめ】

懇談会に初めて参加した企業が半数近くあり、主催者として、事前の事業および実績説明をするべきでした。
いただいたご意見や感想を参考にして、就職が決まってからのフォローの具体的な内容について、企業に知っていただくとともに、事業内容のさらなる周知と理解・協力をいただけるように改善して参ります。

この懇談会は、様々な業種や規模の企業主が一堂に会し、懇談を通して互いの情報を交換し、自社にはない他社の取り組みを参考にできる貴重な場であり、それらの一つ一つはサポステが今後の支援事業を展開する上で重要なヒントとなり得るものと考えています。

この会の開催に尽力いただきました、ファシリテーターの須田様、ならびに県立近代美術館、横手市、そして、なによりも大変にお忙しい中貴重な時間を工面して参加の英断をしてくださった企業代表の方々に深甚なる感謝の意を表します。

 

令和2年1月 センター長 草薙正哉

 


 

既出

 昨年に引き続き、<第2回 企業懇談会>を9月に開催しましたので、その結果概要について報告致します。

<第2回 企業懇談会>

主 催: 秋田県南若者サポートステーションよこて
実施日時: 平成30年9月4日(火)
午後2時~3時30分
実施場所: 秋田県立近代美術館 6階研修室
参加企業: 横手市内および湯沢市内の企業10社
オブザーバー: ハローワークよこて
主要テーマ: 企業が期待する若い人材とは ―企業における人材育成での課題―
【話題としたポイント】 働いている若者をどのように―フォローアップ―
                                   していくか

【フォローアップの意味と役割】
働く若者を支え、将来に向けてよりよい方向へ導くために効果的支援を行っていきます。
フォローアップの役割は以下のようなものです。

①不安・心配・戸惑いを解消すること(職場定着への効果)
②現在の仕事の状況を再確認する(課題の抽出、知識・スキルの整理)
③モチベーションの向上(ステップアップへの効果)

【企業の代表者からのご意見や提供された話題(抜粋)】
1.働く若者を取り巻く様々な環境、例えば、職場、同僚や友人、家庭、支援機関(サポステなど)などが話し合う機会やネットワークがあればよいのでは。
2.若者を支えたいと思っているが、コミュニケーションをとることが難しい。気軽に話し合える方法はないものか。
3.資格取得やキャリアアップのための研修を充実させたい。
4.チームでのコミュニケーションが十分にとれるようサポートしていく。
5.「個人面談」を業務に組み込み、悩みを聴くようにしている。
6.多様な人材が働けるように、その人に合った業務をやってもらう。


【オブザーバーからの助言】
 
働く若者からの相談では、コミュニケーションの不得手が会社への不平不満につながっていく場合が多い。それが定着の妨げになっている様子だ。〈サポステよこて〉に来所する若者に対して、仕事の場においても通用するコミュニケーション力を付けさせてもらいたい。

【懇談会からの収穫】
働く当人のコミュニケーション力が先ず必要という認識では、どの企業の方々も一致していました。企業とって、活性化と生産性の向上に結びつく重要なファクターと考えられます。
一口に<コミュニケーション力>と言っても、様々な側面があり一朝一夕に獲得できるもではないと考えます。
必要最低限度のコミュニケーション力をつけてもらえるよう支援の在り方を改善して参ります。

【今後の改善の方向】
①働く本人を取り巻く、ネットワークのハブ(中心的役割)として機能できるように、face-to-faceの 関係を強化する。
②サポステや若者同士からの情報の発信・共有・拡散の方法について検討・改善する。

                                                                                                  

お陰様にて大変に得るものが多くあった企業懇談会となりました。恐らく、参加された企業の方々にとりましても、なにか企業運営上の参考となるヒントのようなものがあったのではないかと思っております。
ご参加いただきました各企業の代表の方々およびオブザーバーとしてご出席いただきました、ハローワークよこて様に感謝申し上げます。ありがとうございました。

以上


既出

標記タイトルの懇談会を<第1回 企業懇談会>として昨年11月に実施しましたので、その結果概要をご報告します。

<第1回企業懇談会>

主  催:秋田県南若者サポートステーションよこて
実施日時:平成29年11月28日(火)
午後14:00~15:30
実施場所:秋田県立近代美術館 6階研修室
参加企業:横手市内11社(12名)
オブザーバー:ハローワークよこて
主要テーマ:企業が期待する若い人材とは ―企業における人材育成での課題―
【企業の代表者からのご意見や提供された話題】
   ポイント①必要とされる若い人材
1.地元にもっと魅力を感じることがなければ人材は残らないのではないか
2.役職を持たされ責任を伴う仕事を好まない若者が増えている。リーダーシップを取り、責任をもって仕事に取り組んでくれる人材が欲しい。
3.明るく挨拶することから企業が教えなければならない状況がある。
   ポイント②若者の意識(働き方・企業選択・世代間ギャップetc)
1.昼食を自分の車で食べる。「相談する人がいない」というが、自分から人とのつながりを絶ってしまう。仲間を作れないことが定着を妨げている。
2.会社で経費を捻出して、社員同士のコミュニケーション場面を作るようにしている。
3.家庭内でのコミュニケーションがもっと必要なのではないか。
   オブザーバーからの助言
1.在職中でも相談の場として積極的にハローワークを活用して欲しい。
2.会社の魅力や特徴などの情報発信がもっと必要で、ハローワークに相談して欲しい。

【懇談会からの収穫】
サポステ来訪者に限らず、多くの若者に言えることですが、
①失敗を恐れるあまり、自信がないことや不安で怖いことには挑戦しようとし
       ない。
②ネットの世界ではコミュニケーションをとっているつもりでいるが、実体験
       (面と向かって)での対話力・共感力に乏しい。
まだまだ多くの示唆を受けた懇談会でした。

【今後の改善の方向】
サポートステ-ションよこてではこの収穫をもとに、より充実したセミナーにな
るよう以下の改善をしていきたいと考えています。
①うまくいった結果よりも、いかに挑戦したかそのプロセスを評価できる
      セミナーにしていきます。
     ②人との対話力・共感力の充実を基本とするセミナーにしていきます。
③職場体験に協力していただける企業を増やしていきたいと考えます。
そして、多くの若者が自立を遂げられるようスタッフ全員が力を尽くして参りたいと存じます。今後ともよろしくお願い申し上げます。
以 上